09.09.14 視聴日記リシーズ ドラマ「愛はブルー」

   「カタツムリの愛」に続いて、イ・ジョンジェ出演作品SBSドラマ「愛はブルー」が日本語字幕付で、9月4日よりDVDの
  レンタルが開始されました。今回も ワールドジェイ(World-J) さんの企画制作のおかげで、字幕無しではどうしても
  理解出来なかった部分がよくわかり、想像していた以上に感動的な深い愛のドラマであったことに気づきました。
  視聴日記シリーズ第2弾ドラマ「愛はブルー」は、多くのイ・ジョンジェファンのみなさま、また韓国ドラマファンの方々に
  作品を観てもらいたいとの思いを込めて書きましたので、視聴のきっかけにして頂ければ嬉しいです。
  

『双子の兄 ジェソン役 イ・ジョンジェ』


   済州島の観光地からはずれた漁村に生まれた双子の兄妹ジェソン(イ・ジョンジェ)とヘジン(チョン・ドヨン)、
  そして2人の幼馴染ドンハ(パク・サンミン)は、それぞれの両親を海で亡くし、残された3人は双子兄妹のおばあさんに
  育てられました。海で育った3人は泳ぎが得意で、ジェソンとドンハは競泳バタフライ、ヘジンは高飛び込みの選手として
  高校時代から活躍し、実績を残して貧しいながらも奨学金でソウルの大学に進学するところから物語は始まります。


  若き日のイ・ジョンジェの魅力が凝縮された1話〜2話 


『双子の妹 ヘジン役 チョン・ドヨン、兄妹の幼馴染 ドンハ役 パク・サンミン』


    大学の入学式前日、水泳部コーチより構内のプールに来るように言われたジェソンとドンハ、ジフン(イ・ジョンウォン)。
   ジフンもまた有望選手ですが父親は建設会社の会長、寮生活の2人とは対照的に恵まれた家庭の1人息子で、両親
   から贈れた新車で通学する青年です。この3人がバタフライでタイムを競うドラマ冒頭のシーンは非常に迫力があり、
   且つ美しく、物語の導入部分として素晴らしい出来栄えで、ぐいぐいとその世界に引き込まれて行きます。
  


『3人がバタフライでタイムを競うドラマ冒頭シーン』


    バタフライでタイムを競った3人のトップはジェソンでした。ジフンの専門は自由形なので3位は当然の結果ですが
   どうしてもジェソンに勝てないドンハは悔しさを滲ませます。闘争心をむき出しにしてジフンを怒らせるドンハ、2人を
   なだめるジェソンは穏やかな性格で、がむしゃらに努力してここまで来た感じもない自然さがとても好印象です。


『自由形選手 ジフン役 イ・ジョンウォン、俺の前を通るな!と凄むドンハと怒るジフン、2人をなだめるジェソン』


    ソウルでの新生活を純粋に喜ぶジェソン、もって生まれた才能に恵まれ控えめな性格の人物設定が本当に私好みで
   胸がキュン、そのうえ惜しげもなく魅せてくれる水着姿は、本物の水泳選手と全く遜色ありません。相対するドンハは、
   ジェソンと正反対の性格なうえ、どうしてもジェソンに勝てない悔しさをいつも抱え「海では誰にも負けない」が口癖です。
   「海では誰にも負けない」は、ともすると負け惜しみのように聞こえるかもしれませんが、海だと実力以上の力が出る人
   は実際にいるのでドンハの言い分もよくわかります。実は私自身、海で実力以上の力が出る時があり、海で出来たこと
   がプールでは同じように出来ず、もどかしい思いを随分しています。
   

『新入生の4人、ジェソン 肉体美炸裂の水着姿、アテネ五輪バタフライ銀メダリスト山本貴司選手と1人おいて北島康介選手』


    頑なドンハも、もう1人の新入生ウンホ(クオン・ヘヒョ)の明るい性格のお陰もあり、新入部員4人にいつしか連帯感
   も生まれ仲良くなって行きます。ちなみにウンホは背泳ぎが専門、成績はいつも何故か4位に甘んじていますが、
   自分より優秀な他の3人を妬むわけでもなく、自分の出場しない試合に必死で3人を応援する姿は微笑ましいです。


『シャワーシーンもふんだんに登場、背泳ぎ選手 ウンホ役 クオン・ヘヒョ』


    結局、世界選手権の韓国代表には、自由形のジフン、バタフライのジェソン、高飛び込みのヘジンが選ばれ、ドンハ
   は漏れてしまいました。ドンハとヘジンは、お互いに好意を寄せ合っており、ヘジンは自分の兄と好きな人が同じ種目を
   競っていることに複雑な思いを隠せません。世界選手権に出場したジェソンとヘジンは好成績を残し、故郷の済州島に
   凱旋帰郷する際、ドンハとウンホも一緒にやって来ました。一方、お金持ちのジフンは両親と3人で済州島の別荘に
   滞在します。ジフンの別荘は観光地から外れた、ジェソン達の漁村の近くにあり、大の釣り好きなジフンの父は、所有
   するモーターボートで釣りに出かけることで頭がいっぱいです。ジェソンとヘジンは村の人達から大歓迎を受け、たった
   1人、島で暮らしている、おばあさんとも喜びの再会を果たします。「ハルモニ〜」と、おばあさんに抱きつく素朴で穏やか
   で爽やかなジェソン、ジョンジェの自然な演技が光ります。


『韓国代表の制服姿、故郷の海、双子兄妹の祖母』


    小さな漁村は双子兄妹の祝賀ムードに包まれますが、1人別行動するドンハに気を揉むジェソンとヘジンは自分達
   の大会での良い結果を喜ぶ暇もありません。気を使い過ぎて疲れたジェソンは遂に「海では誰にも負けない」が口癖の
   ドンハの気が済むようにと、潮流が早く海女も近づかない「乙女岩」までの競争を提案して冬の海に飛び込む2人。
   海では絶対的な自信のあるドンハが少しリードしたまま懸命に泳ぎ続けます…


『乙女岩を望む風景、乙女岩を目指して泳ぐジェソンとドンハ』


    ここで少し横道にそれますが、年間を通して温暖な気候の済州島の水温は、平均20度くらいと言われています。
   ただ、この撮影が行われたのは冬なので20度は下回っていたと思われ、半袖ティーシャツで泳ぐのは相当寒くて
   大変だったと想像出来ます。私がダイビングで初めて済州島を訪れたのは1985年8月でした。真夏と言うことも
   あり油断して夏専用厚さ3ミリのウェットスーツしか持参しなかったのですが、現地のガイドさんに「それでは無理です」
   と言われ、男性用厚さ5ミリのスーツを貸してくれたので重ね着しました。海面はそれでちょうど良いと思いましたが、
   潜行するにつれて水温が下がり、どんどん寒くなってカメラを持つ手が振え満足な写真が一枚も撮れませんでした。


『2人の泳ぐ様子を下から煽ったアングル、ジェソンに突然不幸が…、海上で灰になるジェソン』


    突然横切ったモーターボート…

   水死体となったジェソンは海面には浮かばず、水深およそ10メートル前後にある根(岩)の付近を漂います。
   ジョンジェ一世一代の水死体の名演技は臨場感があり過ぎて、ここでは紹介を控えますが一見の価値ありです。
   偶然この時の撮影についてジョンジェが語っている記事を見つけました。

   「済州道は本当に苦難の土地です。愛はブルーでは誕生日に溺れ死ぬ演技をしなければなりませんでした」

   そして私も偶然ですが、水死体となった根(岩)に見覚えがありました。記憶が間違っていなければ、西帰浦港から
   モーターボートで約5分のところにある「ムン島」周辺の海域だと思います。8月にフル装備でも寒かった場所で、
   12月15日に半袖ティーシャツでは、海面を泳ぐ以上に大変な撮影だったと苦労が偲ばれます。


   ジェソン亡き後に始まる韓国ドラマらしい「ジェットコースター」ストーリー


   
『高飛び込みが出来なくなるヘジン、水泳部員を叱咤激励するコーチ』


    突然ジェソンを失ったショックから、立ち直れない妹ヘジンは、高飛び込みが怖くて出来なくなりますが、水泳部
   の部員達は、コーチから叱咤激励されてどうにか練習を再開します。ヘジンの友人ヨンジュ、ジフンに好意を寄せる
   幼馴染のユミは、それぞれを懸命に励まし、ウンホはいつしか元気になりに暗いムードを和らげてゆき、ドンハは
   バタフライで優勝、自由形のジフンも好調を保つかに見えました。


『水泳部コーチ、ヘジンの友人で高飛び込みの選手 ヨンジュ、ジフンの幼馴染 ユミ』


    もうジェソン(ジョンジェ)はいないし、この後はどうでもいいかなぁ〜と、不謹慎な考えがよぎった矢先…

   突然のギアチェンジで堰を切ったように始まる紆余曲折の物語、全てはジェソンの死と関わり、スリルとサスペンスの
   連続に、ふと我に返って気がついた時には、続きが観たくてどうにも止まらない状態になっているではありませんか!
   これでもかと言うほどドンハに襲ってくる試練、ヘジンとのすれ違い、裕福な家庭のジフンとユミも、お金があることに
   よって特別幸せだったり報われたりすることは決してなく、さまざまな挫折を味わいます。

       「人間は負けた時が終わりでなく諦めた時に終る。重要なのは諦めないことだ。」(水泳部コーチの言葉)



『ジフンの父、ジフンの母、失意のドンハが新天地で出逢った歌手を目指す イネ、ドンハを執拗に追う新聞記者』


    ドンハに次々襲う試練は本当に半端でなく、悪意に満ち溢れた職場の上司のせいで下半身不随になりかけ、
   強欲な新聞記者の功名心の犠牲となってジェソン殺人容疑で逮捕までされてしまいます。どんなに困難な状況に
   陥っても何処からか助けの手が差し伸べられ、諦めかけた競泳に命をかけるドンハ。その姿には悲壮感もあるものの
   迫力の方が勝り、心を揺さぶられます。体力の衰えに怯えながらもドンハが復活するまで競泳をやめずにライバルを
   待っているジフンにも共感出来、男の友情の素晴らしさもひしひしと伝わって来ました。

    壮絶で暗くなりがちな物語をいつも明るく保ってくれるのが、選手としては報われなかったウンホとヨンジュです。
   この2人は良い結果が出せなくても途中でやめることはせず卒業まで選手を続けながら、仲間を励まし続ける地味な
   役柄ですが、韓国の人が友人をとても大切にする典型的なタイプで、物語の重要な役割をはたしていると思いました。
   又、諦めなかったから得られたものは勝敗に関係することばかりではないと、2人は優しく訴えかけてくれます。



『バタフライの韓国代表選手を選抜する試合の2人』


            かつて「勝たなければ意味が無い」と言っていたドンハは、幾たびもの困難を乗り越えて
           「勝敗は重要じゃない。重要なのは泳げるということだ」とライバルのジフンに言います。


『20歳でこの世を去ったジェソンを偲んで…』


    「愛はブルー」のタイトルを私なりに解釈すると…

   『愛は紺碧の海より深く、愛に勝るものはこの世にない。愛こそ全て』 と言う意味ではないでしょうか。

   人に嘘をつくことも自分に嘘をつくこともいけない、偽りの愛はいつしか淘汰され、本物の愛しか残れません。
   限りなく深い愛は、どんな困難をも押しのけて報われ、悪事は決して見逃されないことを視聴者に訴えかける
   ヒューマンな人間ドラマ、たった2話でこの世を去ってしまうジェソンが、多くのことを教えてくれる愛のドラマです。






   



                      
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