09.06.15 視聴日記リシーズ ドラマ「カタツムリの愛」

   字幕無しでは既に2年前、某先輩イ・ジョンジェファンのお陰で視聴していたSBSドラマ「カタツムリ」でしたが、
  この度、ワールドジェイ(World-J)さんのご尽力により「カタツムリの愛」として日本語字幕付で観る機会を得ました。
  埋れかけた名作ドラマを、とても良い状態で視聴出来ることは、イ・ジョンジェファンにとって願ってもない出来事であり
  画期的なことでしたので、感謝の気持ちを込めてドラマの感想を私なりに書いてみたいと思いました。


『妻の男(ドンチョル)イ・ジョンジェ』


   これまでに、さまざまな役柄をこなし演じてきた俳優 イ・ジョンジェにとっても、異色と言える作品「カタツムリの愛」
  彼の演じるドンチョルは小学5年生の時に遭った交通事故により両親を亡くし自らも知的障害の後遺症があり、姉が営む
  花屋を手伝う心優しい27歳の青年です。イ・ジョンジェの名演技に加え、巧みなストーリー構成により最後まで飽きること
  なく楽しめ、繰り返し観たくなる「カタツムリの愛」  誰もが本来は持っていても忘れかけている、純粋で美しい心のこと、
  物事には様々な側面があることを再発見してみませんか?


  意表を突くストーリー構成 〜前半(1話〜8話)は、ドンチョルの世界にどっぷり〜


『妻(ユンジュ)イ・ミスク、夫の女(ソンジャ)チョン・ドヨン、夫(ヒョンド)イ・ギョンヨン』


    副題が「4色物語」とあるように、妻の男、妻、夫の女、夫 の4人の主人公が登場し各々4話ずつ、その内の1人の視点で
   描かれています。回を追うごとに過去に遡って 同じ出来事を4人の視点でそれぞれ描く手法は、新鮮で驚きの連続でした。
   「花屋で知的障害の純粋な青年」「おばさんと呼ばれるには抵抗がある平凡な主婦」「貧しい生い立ちからお金持ちになる
   ことにひたすら憧れるOL」「夢と希望を忘れかけた普通のサラリーマン」 その上、とても印象的な脇役が各パートに登場し
   非常に良い味を出す愛すべき人達なのです。たぶん視聴者はその登場人物の誰かしらに共感して、自分自身と重ね合わ
   すことが出来るだろうと思いました。私は前半、ドンチョルの姉の目線でドラマを視聴したような気がします。
   自分を犠牲にして弟を守ろうとする一途な姿に、内面の美しさを感じました。
  


『パート1(1話〜4話」より ドンチョルの幸せな時間』


    当然のことながらコインのように表と裏がある人間の日常を描く中で、たった一人、裏が無い「ドンチョル」を演じた
   イ・ジョンジェ 「今、出口の見えない不安な日々を過ごしている人」「自分は何のために生まれて来て何のために
   生きているのか、わからなくてもがいている人」「家庭に疲れ仕事に疲れ生きることに疲れている人」には特に観て
   ほしい、必ず何か前向きに生きるヒントが見出せると、自信を持ってお薦め出来ます。


『パート1〜2(1話〜8話)より ドンチョルの苦悩』


僕は最近考えるのが怖くなった
彼女が思い浮かんで彼女を思うと心が痛いからだ
だから最近はユンジュさんを忘れたいと思うこともある


『パート1〜2(1話〜8話)より ドンチョルを支える周囲の愛すべき人達』


僕らはときどき立ち止まって神様がしてくれることを考えないといけない 
それは本当に大切なことだ
でないと僕たちはどうすれば幸せになれるのか一生知ることが出来なくなるだろう


『パート1〜2(1話〜8話)より ユンジュの周囲』


   前半(1話〜8話)でイ・ジョンジェの演技を堪能した後に来る衝撃のストーリー


     前半では悪役とも言えた「夫の女」と「夫」は、後半に入り、それぞれに置かれている立場や生い立ち、また周囲に
    登場する魅力溢れる人物によって、だんだん本来の姿が見えて来ます。ストーリーも面白さが増して、イ・ジョンジェが
    時々しか登場しないにも関わらず、続きを観たい気持ちが加速して行きます。


『ソンジャの魅力的で対照的な2つの顔』


     裏の顔が無いイ・ジョンジェが演じるドンチョルとは対照的に、表と裏が際立ったチョン・ドヨンが演じるソンジャ。
    演技派女優として確固たる地位を築き現在も大活躍のチョン・ドヨンの若き日の新鮮な演技も見所の1つです。
    「可憐で、狡猾で、優しくて、弱くて、強い」人間がいろいろな側面を持ち合わせて、様々な顔を見せる、その
    典型を制作者は彼女に託し、託された彼女は見事に演じきっています。ちなみに経理部で働く事務員ソンジャの
    課長が、ユンジュの夫ヒョンドです。


『パート3〜4(9話〜16話)より ソンジャの周囲』


気分が晴れないんです
その日のうちに解消しないと死んじゃう
(夜中に一番高いビルに登って叫ぶ)
楽しいからやっているんじゃなくて死なないようにやっているんです


『パート3〜4(9話〜16話)より ヒョンドの周囲』


     最終的に登場人物がみんな好きになって「結局、許せない人などいない」と、思えたことが爽やかで後味が良く
    「愛、結婚、夫婦、家族、仕事」を取り巻く人間ドラマを、普遍的真理を散りばめながら、視聴者に幸せの足がかりを
    投げかけてくれる作品です。そして私自身が、一番共感したのは意外にも夫の働く姿でした。

    私事ですが今年、両親が金婚式を迎えます。50年の歳月を共にした夫婦には、それなりの威厳のようなものがあり
    2人が寄り添うと、その威厳が増します。何があっても離れなかったことが、全て正しいとは言い切れませんし、他の
    選択をした「カタツムリの愛」の登場人物の理由にも、共感出来る部分がありました。金婚式を迎える母は、いったい
    誰に一番共感するのでしょうか。韓国の長編時代劇を鑑賞中の母に、次は「カタツムリの愛」を薦めるつもりです。


『最後にこの笑顔を』


この世で一番遅い動物はカタツムリ
あまりにも遅すぎて一生かけてもいくらもすすめないの
彼らは一生をかけてある場所を目指しているの
カタツムリはみんな海を目指しているの


海に向かって進むカタツムリ、ジョンジェさんに出逢って海を目指すのをやめた私の心は、いつも韓国に向かっています。





   



                      
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